Apple Air Tagと、弊社のBLEタグ管理システム(特許)の違いを技術的に見てみました

新規開発グループの慶介です。

AppleからAir tagが発売されて1年以上が経ちました。

BLEタグ管理システムを開発してきた私としては、ちょっと気になっていたので調べてみました。

Apple Air Tagについて

Air Tagとはキーホルダー的な無線デバイスで、iPhoneに登録しておくと、Air Tagを付けた物が近くにあるかとか、部屋のどの辺にあるかとか、最後にどこで紛失したかとか教えてくれます。

こんな感じ。

要約すると、Air Tagを付けているものが自分から離れたらスマホに通知してくれるよ!って感じです。

近くにある場合は、どこにあるか矢印で案内してくれたり、音を出したりできます。

GPSやSIMはついていないので、あくまでスマホの近くにあるか、無いかが最も重要です。

弊社の特許技術(BLEタグ管理システムについて)

弊社の試作してきたBLEタグ管理システムはこんな感じ。

この黒いヤツ(試作段階のモノ)

これもGPSやSIMはついていないです。

特許も取得済なのです。

BLEって何?と思うかもしれませんが、簡単に言うとBluetoothのビーコンみたいな感じ。

というかビーコンです。1秒間に何十回、何百回ってビーコンを飛ばすことができます。

Bluetoothの家族ですが、ペアリングとかは必要ないです。

スマホはどれでもBluetoothのビーコンをバックグラウンドで受けて処理出来る仕組みになっています。

でもそれって、他にもたくさん製品が出ているよね??なんで特許をとれているの?と思うでしょう。

現にGoogleでBLEタグと検索すると↓こんな感じ。

じゃ弊社の特許は?というと、この要素技術そのものではなく、システムの特許なんです。

ユースケースで紹介すると、人が鍵を5本持っていて、それぞれにタグをつけたとします。

それをスマホに登録しておけば、鍵を1本でも落としたらスマホに通知が出ますよね。そこまでは他のBLEタグと同じなんです。弊社のシステムは企業向けなので、もう一歩踏み込んでいます。

スマホだけじゃなく、はなれた場所にいる管理者のPC、スマホにも通知するという仕組みなのです。

それを組織や班単位でがばっと集約して管理できます。

誰かがどこどこで何を紛失したか、リアルタイムで管理できるほか、記録も残ります。

この特許を利用して開発したシステムが「LOSMANE」です。

重大な紛失を防ぐ法人向け紛失防止システム ロスマネ (losmane.jp)

弊社の特許はそれだけじゃありません。

紛失したタグを、同じアプリを入れた他のスマホが検知すると、知らせてくれるという所まで見越しています(LOSMANEには未実装)。

まとめ

では、Apple Air Tagに戻りましょう。

Apple Air Tagは、個人が物を紛失しても管理者には通知しないので、ここが弊社の特許とは違いますね。無線通信機能も盛りだくさんでNFC、Bluetooth、UWBを搭載しています。

でも、紛失モードにすれば発見者に通知されるという所は、考え方がちょっと似ているかも。

いずれにしても、弊社の特許は企業向け、Air Tagは個人向けって感じがしました。

さいごに

LOSMANEには丸紅情報システムズ様のBLEタグを使っていますが、当初はBLEタグ本体も開発していました。上の写真の黒いタグがそれです。

LOSMANEに使用している丸紅情報システムズ様のタグは真っ白のカッコイイやつです。

ビーコン | BLE Beacon | IoTデバイス| 丸紅情報システムズ (marubeni-sys.com)

で、タグを試作してきて一番難しかったのがバッテリーなんです。タグは大きさも重要なので、出来るだけ小型化するんですが、ボタン電池で1秒に何十回もビーコンを発射すると、2~3ヵ月で無くなってしまいます。電波の強さを絞ると、1年は持つかな?といった印象ですが、これはバッテリーのメーカーにもよりますね。

AppleのAir Tagを使ってみて驚きました。BluetoothだけじゃなくUWBやNFC、スピーカーを搭載して更に探索モードでの精度の高さ。これで1年以上バッテリーが持つんです。恐るべきAppleですね。

しかし、ビジネス特化したLOSMANEはAir Tagとは違った魅力があると思っています。詳しくはHPを見て頂きたいのですが、作業の進捗状況もわかるようになっています。あと、くどいですがタグは丸紅情報システムズ様のタグなので非常に信頼出来ます。

企業様で情報資産や薬品、鍵の管理にお困りでしたら、ぜひLOSMANEをご検討ください。

重大な紛失を防ぐ法人向け紛失防止システム ロスマネ (losmane.jp)

蛇足な話

Starlinkのサービスが日本でも始まりました。

Starlinkは、超絶簡単に言うとそこそこ使える衛星通信サービスなのです。

これが主流になれば、光通信や携帯電話基地局に取って代わる時代が来る可能性があると思います。

そうなれば、いつかタグ的なものも衛星経由で場所が分かったりして、物が無くならないようになるかも??なんでもかんでも紛失してしまう私にとってはうれしい夢物語です。

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