ご無沙汰しております。新規開発グループです。
ここ最近はNDAに係るお仕事が多く、あまり更新出来ていません(言い訳)。
こんなご時世ですが、皆様のおかげでメガソーラーの点検業務は少しずつ増えております。
日頃からお世話になっている皆様には大変感謝しております。
点検業務を通して、赤外線カメラ付きのドローンが実務(現場)で本当に有効なのかというお話を、僭越ながら記事にいたします。あくまで点検担当者の私見に基づく記事です。
まず点検や作業に使うドローンを産業用ドローンと言ったりしますが、GoogleやYahooで産業用ドローンと調べると良いこと尽くめな記事が多い印象です。
AIやビッグデータと同じように、ドローンは空の産業革命だという言葉が独り歩きしているような印象です。ビッグデータなんて、すでに死後になりつつありますからね。
他の業界の事はあまり知見がないため、ここでは差し控えますが、太陽光発電システムの点検において、ドローンが有効かどうか、一度立ち止まって冷静に見直してみましょう。
詳しいことはあとにして、先に結論だけまとめますと…
ドローンが適していると感じたケース
・パネルの表面だけを大量に点検する場合
・人が立ち入り辛い場所の点検(山の中で傾斜がきつい場所や、屋根の上など)
ドローンが適さないと感じたケース
・パネルのバックパネルや配線、コネクター、接続箱、PCSなどの点検
・ホットスポットや障害を見つけた後の原因特定
ここから、少し掘り下げて詳しく見ていきます。
ドローンが適していると感じたケース
パネルの表面だけを大量に点検する場合
例えば、FLIRなどの赤外線カメラを持って、徒歩でパネルの表面を点検すると、ドローンに比べて非常に時間がかかります。また、カメラを落として壊したり、場合によっては作業員が怪我をすることもあります。
カメラを壊す可能性は、最新のドローンを墜落する確率より高いと思います。
1MWのメガソーラーであっても、ドローンなら1日かからず終わりますが、人が歩けば終わらない事もあります。
人が立ち入り辛い場所の点検(山の中で傾斜がきつい場所や、屋根の上など)
人が立ち入り辛い場所の点検は、危険作業が伴うだけでなく、コストも増大します。
作業性が低いため、点検できる数が減ってしまったり、人件費以外のコストもかかります(足場や安全具が必要)。
こういったケースはパネルの表面だけでも、ドローンを使う事で事故やコストを落とすことが出来ます。
ドローンが適さないと感じたケース
パネルのバックパネルや配線、コネクター、接続箱、PCSなどの点検
ドローンは狭い所に入ると、物に衝突して墜落する可能性が高くなるので、基本的には高い所から見下ろす形になります。
ドローンから見えない細部は人力で点検しなければなりません。
ホットスポットや障害を見つけた後の原因特定
ドローンでホットスポットを見つけても、原因を特定しなければ保証されません。
草や木、汚れであればある程度上空からでも判断出来ます。
また、既に障害が分かっている場合(発電の落ちているパネルや系統)は、直接人が見に行った方が早いです。
この4つのメリット/デメリットから見えてきた、理想の点検方法とは?
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