開発グループです。
初めに、この度の能登半島地震により犠牲となられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された皆様、関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
また、被災者の救済と被災地の復興支援のためにご尽力されている方々に深く敬意を表します。被災地域の皆様の安全と、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
今回の記事を作成するにあたり、まだ災害真っ只中という事もあり悩みましたが、私共も現地へ行く前に事前情報を色々調べる中で、情報が少なくたどり着けるのかなど心配がありました。もしこれから重要な業務等で向かわれる方に少しでも参考なれば良いなという思いで書いております。
今回の作業は能登半島(珠洲市など)にフロート式水位計を設置するというものでした(これ以上の詳しい内容は省略させて頂きます)。
まず宿泊先ですが、当然能登半島の宿泊施設は営業していないところが殆どでした。更に被災地での物品調達は水1本でも当然許される事ではありません(被災者が絶対優先です)ので、宿泊先も金沢駅前にしました。
もちろん金沢市内でも被災された方や大変な状況の方もいらっしゃるかと思いますが、道路状況や街の状況はいつも通りの日常といった感じでした。
富山県の高岡市という選択肢もありますが、私が調べた当時はどのホテルも満室でした。おそらく能登半島まで少し近い事で空室状況に偏りがあるかと思います。
金沢市でもホテルはほぼ満室でしたが、駅前の大きなホテルは空きがありました。
初日は移動のみとしましたので、いつもの出張とあまり変わらずSAに立ち寄りながら向かいました。兵庫県西宮市から金沢市まで休憩しながら5時間弱でした。
日が明けて朝から輪島市の方へ向かいますが、のと里山海道を走っていると状況が一転します。
途中で警察による規制があり、そこを過ぎると道路が徐々にひび割れ始めます。
この辺りはガタガタ左右に揺れるというより、ボコ・ボコと縦に揺れるような路面でした。車が横に揺れるわけではなく、道路が縦にずれている事で跳ねるような状況でした。特に後部の軽い車は跳ねやすいので、精密機器などを運搬する際は要注意です(40km規制でした)。
しばらくすると、道路が崩れ落ちている場所がいくつもあります。
こういった場所では当然減速する車が多いですが、Google Mapsを利用すれば交通事情も全てリアルタイムに反映されるため到着時間なども概ね予想通りでした。
※道路状況が刻一刻と変化するため、カーナビではなくGoogle Mapsを推奨します。
昼食や水などは金沢で購入していたため、被災地にはご迷惑をかけない形で進められますがトイレはそうもいきません。コンビニは断水しているところも多く、仮設トイレも多くありませんし、やはり被災者の方が優先です。
穴水駅にある道の駅穴水のトイレが唯一この辺りで誰でも利用することができました。私たちは作業の前後にこの道の駅に立ち寄りました。現状では、珠洲市の方へ向かうとなると東の海岸線を通るルートと、のと里山海道から山間を進むルートの2つしかありませんが、どちらもこの道の駅を通ります。
私たちは朝8:00に金沢を出発して10:30頃にこの道の駅に到着していました。
駅自体も被害を受けており、保線作業を行っている作業員の方々が居られました。
ここからは目的地に応じて下道を走りますが、地滑りも多く中には通行禁止となっている道路もありました。
感覚としては、金沢から穴水町までの移動より、そこから目的地までの移動の方が大変でした。車が走れるか、スタックしないかなどを確認しながら慎重に走行する必要があります。スタックしてもロードサービスが来るか分かりません。
鉄道もおそらく災害当日から停まったままなのでしょう。
作業は数日に及びましたが、無事に完了しました。
とにかく雪や霰が降ったりと寒いので、クッカーを持参して金沢で買ったカップ麺を毎日食べて凌ぎました。
帰り(16時以降)は穴水町のあたりで必ず渋滞が発生します。
それでも私たちは、穴水から金沢まで3時間あれば帰ることが出来ていました。
輪島市や珠洲市は特に被災状況が酷い印象でした。場所によっては倒壊している家屋も多く、3人で車に乗っていても言葉を失い沈黙するほどでした。
とはいっても主要道路などは自衛隊や土木業者の方の迅速かつパワフルな対応により、自動車が走れるようになっていた事や、日本中(九州や北海道からも)のパトカーが応援に来て町中を走っているのを見て、日本は災害が多いからこそ地域で助け合って来たのだと思いました。
最後に私個人として、お仕事を通して少しでも被災地に関わることが出来たことを大変ありがたく思います。また、一日も早い復興をお祈り申し上げます。